嫌われるExcel使いの6パターン・そうならないために

Excelにはマナーがあるとは言いませんが、この人のExcelに対する姿勢って、なんか嫌だなぁと思われることがあります。スキル不足は誰にでもありますが、度を越えるとやはり周りからの見る目が変わってしまいます。それには裏にある人間性がにじみ出てしまっていることが見透かされることによることも少なくありません。

そこで、パターンを分けて、どんなパターンが嫌がられるかというのを解説したいと思います。

はじめに、こういったことは自覚することから始まります。なかなか自分がそうだとは思えないものですが、冷静に一歩下がって、そういうことが自分の中にないか点検してみましょう。

わからないから仕方ない

わからないのだから、教えてもらうのは当たり前。何度同じことを聞いてもそれは仕方ないこと、と思ってはいませんか?

わからないことは確かにいくら考えてもわからないでしょう。それでも今はグーグルで調べるということもできますし、何かの操作をしてみてダメだったらやり直すということもできると思います。それすらせず、何も考えることもしないで、時間がある程度過ぎたら誰かに聞く、という仕事の仕方は仕事としてはよくないやり方だと思います。

その時教えてもらったことをメモしてはいても、理解していないので、そのケースになるとまた同じことを聞く。それはとてもまずいです。

教えてくれる人は、教えるときに時間と労力を使います。何度も同じことを聞かれたらイライラもします。

わからないときは仕方ないのですが、とはいっても仕方ないということはないと考え、自分で努力して解決することを目指すべきです。

そのあたりの甘さを解消していかないと、いつの間にか嫌われる原因になります。

わからないことを聞かない

今度はその逆に、いつまでもわからないことを考えて、約束の納期まで答えを出せないというケースです。

仕事の目的は、時間までに決められたことを、責任をもって提出することです。

自分が納期まで終われなくても誰かがやってくれる、と思っているのであれば改めましょう。

手を動かさずに時間をかけて考えてわかるもの、というものは世の中になかなかありません。ちょっと考えてわからないときは時間をかけて考えてもひらめくということはそうそうないのです。

だからこれはもういくら調べてもやってみてもわからない、というのであれば、諦めて誰かにすぐ聞くということが大事です。

スキル不足はあなたの責任ですので、それを認め、次からは自分でできるようにする、ということがとても大事です。

成長しなくてもいいわけでは決してありません。

Excelで処理すればすぐにできると思う

Excelで効率的にやるのだからすぐにできると思ってやらなければならないことを先延ばしにした、という発想も危険です。この場合、大体の場合、Excelを使って処理する手作業の時間を考えていないため、予定通りにはできません。だいたいのExcelの手作業の時間を見積もって行動するのはもちろん、その見込みも甘くなりがちなので、思っている2倍は考えて、早めに着手するとよいと思います。

また、誰かにExcelの仕事を頼むとき、すぐにできると思っていると、いつの間にか嫌われることにもなります。金曜の夜に頼んで月曜朝までほしいというのは、残業してやれと言っているのかもしれないですが、頼んだら次の瞬間できていると思ってしまっているのかもしれません。

どんな仕事にも、作業する時間が存在します。もしそのような時間をなくしたいということであれば、その処理を一瞬で終わらせるような仕組みをあらかじめコストをかけて用意する必要がありますし、それを用意しないですぐにできないのか、というのはあまりにも都合が良すぎます。

Excelでは1件でも10件でも変わらないと思う

Excelは効率よく処理するものなので、同じような形式のものであれば、大量に短時間で作成できるかもしれません。そのように都合よく考えると、1件も10件も変わらないと思ってしまい、作業時間を読み間違えます。

そうなるのは、そういう仕組みがあらかじめ作ってあるからで、それがない状態では、自動的に作成できるものを作る必要があります。

1件2件ではそういった自動化するものを作成する必要はありません。それが10件ともなれば一回一回作成するよりもそういった自動化をするツールを作成した方が早いです。

ただその自動化ツールも関数やマクロを使って組み上げていくので、それなりの時間がかかります。自動化ツールを作れば手作業で1件30分かかるものが1件1分くらいで作れるようになるでしょうが、その自動化ツールを作成するのに数時間はかかるでしょうし、マクロやVBAを使った大掛かりなものの場合は1週間かかることもあるでしょう。

このバランスを見ながらどういった手段で数をこなしていくか判断しなければなりません。

その判断を誤ってしまった場合は、それは自己責任になります。こういう自動化ツールを作っていて間に合いませんでした、は通用しません。

これも人に頼むときにも言えることで、1件も10件もExcelで自動化すればすぐに終わるんでしょ、とExcelの便利さを勘違いして都合よく覚えていると、ほかの人に頼むときに、それじゃ無理と言われてしまいます。そうなったのはその頼む人の責任です。

Excelの便利さを正しく知っておくことが重要です。

機能を追加するのは簡単だと思ってしまう

Excelで便利な何かがすでにあって、そこに機能を追加する仕事があったときに、ほんのちょっとの機能追加だから簡単だと思って作業時間を見積もっていたら、実際には機能を追加するには、全部作り直しする方が簡単だったという場合もあり得ます。Excelに限らず、ちょっとした変更でも、それまできちんと動いていたものに変更をかけるわけですから、今までの機能がきちんと動いたうえで、新しい機能がきちんと動く必要があります。このようなことがあるので、今までの機能と合わせた動作チェックも一通り行う必要があり、その労力は計り知れません。

機能追加に関しては、誰かに依頼する場合でこの認識でいると、依頼された方にかなりな負担をかけ、断られることも多くあります。機能追加は簡単ではないことは認識しておきましょう。

どうにかならないか無理やり考える

甘い認識でいると、納期を約束していたものが納期通りできないとなったときに、どうにかなると根拠のない理由を付けて、なんとかできると考えたり、あの人に手伝ってもらえば間に合うとあの人のスケジュールも関係なく考えたりしてしまうようなことがあります。

間に合わない事態が発生したら、まずは間に合わないことを相談し、そのうえでなんとか間に合うことを考えるべきで、間に合わせるための無理な工作はすべきではありません。

また、仕事を忘れていた時も同様で、納期が迫って気づいたときに、怒られれば済むといった方に逃げたくなる場合もあります。そうではなくまずは報告をするのが正しい仕事の仕方です。怒られたところで何も解決しません。この場合はその仕事を依頼した方にも問題があります。進捗管理をなぜしていなかったのか、もしくは、進捗はどうだと聞いたときに大丈夫ですの返事だけを鵜呑みにしてしまったのか。こういった問題はしばしば起きますが、怒っている方も怒られている方も仕事をしているとは言えないのです。

もちろん、これは何かを依頼するときに、依頼される側ができないと言っているものをどうにかならないかと依頼した場合、それができる方法は金額か人しかありませんのでそのどちらも用意できずになんとかはなりません。どうにかならないかという議論を1時間も2時間も依頼される側とすべきではありません

これらはなんとかできるという甘い認識であり、これを自分自身の中で追い出さない限り、仕事はできません。

もちろん世の中には、何もせずにどうにもならないと言っている人もいます。何でもかんでもNoという人もいます。全員が自分の最大限の努力をしたうえで、できるかできないが判断できるという世の中になってほしいと思います。

まとめ

今回紹介した例は、実際に誰かに治せと言われてもなかなか治りません。上司にこういうところ治せ、と言われて治せるものではありません。性格やそれまでの生き方、その人のキャラクターに起因することでもあるからです。

今まで無理やり進めることで成功してきた人は無理やり進めていいんだと思ってしまうでしょう。しかしその陰にはたくさんの協力者がいたからできたことで、おそらく一回一回繰り返すたびに、ああ、あの人はこういう人なんだ、と信頼を失っていきます。それは、嫌われている場合もありますし、馬鹿にされている場合もあるかもしれません。人の噂は恐ろしいもので、そういった話は広まるのが早いですので、社内やその業界に浸透していきます。そうやって自分の首が閉まっていく人を何人も見てきました。

自分から見て、今までうまくいっていたからいいじゃないか、という甘い認識は捨て、自分自身を常に厳しく点検していかなければなりません。

仕事では周りに迷惑をかけることを最小限にしなければなりません。だからと言って自分ひとりで何かをしていって納期に間に合わなくなったというのは本末転倒です。このバランスが最も難しいのかもしれませんが、唯一それができる方法が、「問題があったらすぐに報告する」「納期に間に合わなそうなら報告する」なのです。

とにかく仕事で起きることは、このような2つの考え方のバランスの上で成り立っています。どちらかでしか考えるのではなく、ある時点ではこちらの考え方、ピンチになったらこちらの考え方、というようにシフトしていくとよいでしょう。

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