Power Automate Desktopを使う前に知っておくこと

Power Automate Desktopは、RPAと呼ばれる自動化ソフトの一種で、Windowsの動きを自動化してくれるのでVBAでの自動化のようにExcelだけの自動化に限らず、WebやWindowsのファイルやフォルダ管理、また会計ソフトなどの専用ソフトとの連携など、色々な業務効率化ができることが期待されています。実際に業務を効率化することもできると思います。

しかし、過去、そのようなものが出ては消え、出ては消えていったことも事実です。

Power Automate Desktopは、プログラマーではなくても、プログラミングのスキルがなくても、簡単にその仕組みを作れるという情報発信がされていますが、過去、消えていったものの中でもそのように発信されていたものは数多くあります。

なぜ過去のものが消えていったかを今振り返り、Power Automate Desktopも同じような面を持つものと理解し、使用方法を間違えないようにすることがとても重要な気がしてなりません。

そこで、Power Automate Desktopを含むRPAという仕組み全体に期待しがちなことで、そうではないというところを話していきます。

実際に何を作ることはできない

実際の車の運転や、掃除、製品の加工、組立のような実作業はできません。あくまでパソコン上で処理できることだけができます。しかし、パソコンにロボットを接続すればそのロボットができるようなことはできるかもしれません。そのためにはパソコンとロボットの連携をするスキルがその仕組みを組み立てる人間に必要です。

自分で判断ができない

仕組みを作ったらその仕組みに決められたことしかしません。例外が発生したら対処するように作ることもできますが、はじめに想定されていない例外では対処できなくなります。例外が出た後、次の操作に自動的に移ることもできますが、次の操作にそのまま写ってファイルの内容が書き換わるなどの危険な動作になります。だからといって例外が発生したらそこで止まるとした場合、お正月休みの間に処理してもらおうと仕掛けた自動化が仕掛けた1時間後に止まってしまう可能性もあるのです。

操作しっぱなし

Excelに対してVBAを作成すればVBAとExcelはがっちり連携し、Excelの再計算に時間がかかったとしてもきちんと再計算が終わるまで動作が待ち状態になり、しっかりとExcelとVBAの間で指示と確認が行われます。RPAの場合、操作するExcelにRPAは指示を出すと動作原理を極端に言えば、待たずに次の動作に行こうとします。確認する手段はあるのですがそれでは不十分でしっかり見ていないで動作します。

作成するときに手間がかかる

RPAは作成の時に、画面のどのような形のところをクリックするか、その実物を指定しながら仕組みを作ります。しかし、その位置を指定するには、その指定する画面を表示しておかなければなりません。

その画面は、実際に動作する動きの中で表示するものを指定するので、それを表示するところまでを作り、その画面を表示されている状態でそれ以降を作っていきます。そしてその流れがちゃんと動くか確認するために表示されている画面をすべて消して最初からまた動作させてみて、きちんと動いていれば次のステップを作り込んでいくという流れで作っていきます。

はじめのほうのステップでファイル内容を書き換えてしまうような流れがあったら、そのファイル内容を元に戻してから、はじめから実行という流れを作る必要があります。

このようなことを繰り返して作成していくのである程度長い流れを作っていくには、ExcelとVBAで作る場合の5倍程度の時間がかかります。

また、RPAの画面を指定して組み立てていく画面の動作もクリックしたらすぐに反応するような形ではなく、認識するまで時間がかかる場合もあります。

動作確認にも手間がかかる

動作確認も一発で動けば問題ありませんし、想定される例外が少なければそれだけ確認回数が少ないのでそれほど負荷にはならないと思いますが、それらが多くなってきた場合、何度もエラーが出た場合、今すぐに仕組みを作らなければならない場合には対応できません。

どきどき動作チェックしないといけない

Webの画面を認識するような自動化をするものであれば、参照しているWebサイトの形が変わったら一発で使えなくなります。それはWebサイトの運営の都合で起きるので、こちらからはコントロールすることが全くできないものです。

もちろん変更になったら動作が止まるようにしているのであればそこでエラーで止まるでしょうし、止まらないようにしているのであれば間違いのあるデータがたくさん出来上がるということです。そのために出来上がったデータや動作状況を時々確認しておかなければなりません。RPA自体に抜き打ちでデータをメールさせるとか、動作している間はExcelのどこかのセルに現在時刻を書き込むなど、チェックしやすくする方法もあります。

パソコンの設定が変わると動かない

例えば作ったとして、そのパソコンのディスプレイが壊れて違う大きさのディスプレイになった時にきちんと画面を認識できるかわかりません。もちろん、他のパソコンで動作させるとしたら、ファイルの保存場所やフォルダ名が違った場合、動作に影響が出るかもしれません。

まとめ

Power Automate Desktopを含むRPAとは、自動化するものをプログラムのスキルがない人でも簡単に作成し、パソコンをより便利にするものなので、とても魅力に聞こえるのですが、その感覚のまま期待して使い始めるとがっかりして途中で挫折するということにもなりかねません。

まず、Power Automate Desktopの初心者の方に一番伝えたいのは

間違ったものを作ったら動かない

ということです。作ったら何でもすぐに動いて自動化できるわけではありません。

間違ったものではなくても、操作しっぱなしという特性もあり、Excel処理中に次の操作をExcelに指示してしまい、Excelが反応しないということもあり、その場合も動かなくなるということも知っておいてほしいです。

また、様々な例外のケースを想定しておかないと止まらずに24時間動作させるということもできません。

エラーで止まればいいのですが、止めたくないのでエラーでも 止めないようにしていると、出て来たものが間違ったものだらけになることもあります。エラーが出ることに気付かずに何日も動作させてしまうことにも繋がります。

そういったことをできるだけ小さく抑えておきたいので1つ1つの作り込みは1ステップずつ作り進めて行くことになりますが、何度も確認することが手間と感じるかもしれません。

しかし、これがRPAの作り方なのです。

そうやってはじめて出来上がったRPAは人による操作を全くせずに動作させることができます。

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