今、ファイルを保存するのにクラウドに保存することができます。
これはとても便利で、誰かと書類を一緒に作る時、メールで書類を添付して送りますが、それだと相手が開いて編集して保存して、それを送り返して自分のところに帰ってきて、その時点で同じようなファイルが2つ手元にできてしまうのです。これが何往復もしたり、複数人数で編集したりしているとバラバラになってしまってとりまとめるのが大変です。
クラウドなら一度に同時に編集できるので原本はあくまで1つ。分散し大量にデータができてしまうこともありません。
いろいろなクラウドがあるのでどれがいいか悩みますが、用途によって使い分けるのがいいと思います。
保存場所は、共有して同時に編集できるか、遠隔地の人に簡単にファイルを渡せるか、チームにファイルを共有できるか、これで選んでいくことになります。
それぞれのクラウドの特徴
私が調べた限りですが、次のような特徴があります。
OneDrive、Googleドライブ、DropBoxについて解説します。
その前に、クラウド全般の特徴としては、次のような特徴があります。
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パソコンにソフトが入っていなくても編集ができる
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スマートフォンでも操作可能
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同時編集が可能
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WordやExcel以外でも保存できる
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遠隔地やチームへデータを簡単に渡せる
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容量が決まっている
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アクセススピードは回線速度次第
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データの所在は内輪ならメールで、不特定多数にはSNSやブログで知らせる
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Web上で動作するのでパスワードが漏れるとデータが流出する危険性がある
One Drive
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Word、Excelと相性がいい
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Word、Excelで直接保存できる
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そのまま遠隔で同時編集、共有できる
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Word、Excelがそのまま使いながら同時編集ができる
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Word、Excelの豊富な機能がそのまま使える
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Office Online上でも編集可能
Googleドライブ
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GoogleドキュメントやGoogleスプレッドシートが使える
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共有はGoogleドキュメントやGoogleスプレッドシートでできる
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WordやExcelデータを直接共有することはできない。一度GoogleドキュメントやGoogleスプレッドシートに変換する
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同時編集時のスピードが速い
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GASを使うことで定期的にファイル内容を変更するなどの自動化ができる
DropBox
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どんなファイルでも保存できる
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基本的に同時編集はできない
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データ置き場や遠隔地にファイルを渡す手段として使う
One Driveは信頼性
クラウドのうち、One DriveはMicrosoftの製品なのでWordやExcelのファイルが直接ファイルとして保存、共有するには向いています。
また、One Drive 自体は無料で使えますが、WordやExcelは有料のソフトですのでそのオプションとも呼べるOne Driveですので、完全に無料のものよりも信頼できると思われます。
Googleドライブは未来志向
GoogleドライブやGoogleドキュメントやGoogleスプレッドシートは常に進化しています。
新しい便利な機能をどんどん使っていくという使い方をするならGoogleドライブです。
また、データを単純に共有してチームで何かを作り上げるのであれば、一番手っ取り早いです。
しかし、動作環境が安定しないので突然今動いているパソコンで動かなくなることもあるかもしれませんし、そうなったときに十分なサポートは保証されません。
Googleドライブのすごいところは手元のパソコンで動いているわけではなく、Googleのサーバー上で動いているということです。24時間動き続けています。
GASというマクロのような仕組みを使ってある時間になったら何かを処理させるということもでき、これをすればいつの間にか業務を終わらせることができるのです。
DropBoxは歴史
DropBoxはクラウドという言葉が浸透する以前からファイル共有サービスとして動いてきました。
ファイル置き場としての経験値は一番高いです。
しかし、ファイルを同時に編集するなどのアプリケーション機能については弱い部分があります。
オンプレサーバー
クラウドの反対語?としてオンプレという言葉があります。
クラウドはWeb上のサービスであることに対し、オンプレは事業所内のファイルサーバーのようにWebより事業所側で動くサーバー装置です。
役割はファイルの置き場という機能のみです。
そこに全員でアクセスできる場所というだけです。
それなら誰かのパソコンのハードディスクに集中して保存すればいいのですが、実はそのようなサーバーにはデータが消えないような仕組みが施され、安全にデータを管理できるようになっています。
ただし、絶対ファイルが壊れないわけではないので注意が必要です。
WordやExcelの機能で複数人数での同時編集もできます。Excelは昔の機能を使うことになります。
クラウドと違い、パスワードが不特定多数に渡っても、装置自体が自社内になるのでアクセスできなく、安全と言えます。
コンクリフト
ExcelでAさんとBさんで共有していて、同じセルを同時に変更したとしましょう。
するとどちらのデータを採用したらいいかわからなくなります。
この衝突のことをコンクリフトと言います。
昔のExcelでは後でどちらを採用するか決められたのですが、今のExcelでは残念ながらできなくなってしまいました。
これはどんな手段を使ってもできません。
Wordファイルの同時編集
Wordファイルは元ファイルをOneDriveに保存した後、共有し、相手先のメールアドレスを入力します。
受け取った相手はそのメールのリンクを開くとWordOnlineでそのファイルを開けます。そのまま編集するか、ここでWordで開くということをすればデスクトップ上のWordで開いて編集することができます。
同時に編集できますが、誰がどこを編集したかわかるためには、共有する前に変更履歴の記録をする必要があります。
変更を承認することで内容が反映しますが、誤って承認してしまうこともできてしまいます。
Excelファイルの同時編集
Excelファイルの同時編集もWordと同じです。
しかし、OneDriveでは誰がどこを編集したかわかることができないのです。
オンプレサーバー上でならだれが変更したかわかる方法があります。
ブックの共有(レガシ)という機能をクイックアクセスツールバーがリボンに追加すれば、同時編集したうえで、だれかが編集したところを変更した箇所には変更した人と変更前の内容がメモで表示されます。
しかし、さらにもう一度同じセルを変更するとメモが上書きされるので履歴という意味では残りません。
Excelには、セル範囲に対し、誰が変更できるかという権限を付ける校閲タブの中の範囲の変更を許可するという機能があるので、これをうまく使うことになるでしょう。
Googleドキュメントの同時の同時編集
Googleドキュメントの同時編集は共有して相手を選択すればそれだけでできるようになります。
相手がGoogleドライブをブラウザで表示すれば共有許可のあるものが表示されるので、それをダブルクリックして表示するだけです。
これもWordと同じく誰がどこを編集したかそのままではわかりません。
提案モードで書き込むと、そこを変更したい箇所とすることができます。
そのドキュメントの作成主はその提案を受け入れるかどうか選択でき、もし受け入れればそのまま反映できます。
Wordよりも安全性が高いかもしれません。
Googleスプレッドシートの同時編集
Googleスプレッドシートの共有もGoogleドキュメントと同じです。
ただし、Excel同様、誰がどこを編集したかわかりません。そのような機能自体ありません。
まとめ
Word、Excelを素直に使うのであればOneDriveです。Word、Excelの豊富な機能がそのまま使えるのが魅力です。
GoogleドライブでWord、Excelを使うのはあまりおすすめできません。使うためには一旦Googleドライブに保存する必要があるので、それで同時編集をして、またその内容をWordやExcel形式でダウンロード、となるとどれが最新版かわからなくなる可能性が大きいからです。
この辺もシームレスになってくれるとうれしいのですが。
DropBoxは同時編集が弱いので、あくまでデータ保管、遠隔地へ共有用と考えます。
実際の使い方ですが、0からスタートと考えて、はじめはGoogleドライブで共有します。アクセスが早いのでコミュニケーションが早いからです。
ある程度出来上がったらWord、Excel形式でダウンロードし、書式の調整やGoogleではできない設定を行い完成させます。
さらにそれが完成したらDropBoxにアップし、ダウンロードできるようにし、そのURLをメンバーにメールします。
これがそれぞれの得意なところを使った使い分けだと思います。
この方法は同じようなサービスを平行に3つ使うので混乱しないように、パソコン上のフォルダ、ショートカットを整理しましょう。
ちなみに私は記事を書くときは、Googleドキュメントで音声入力で書いて、その内容をWordにコピーして見出しと図を付けてWordの機能でWordPressにアップしています。これもGoogleドキュメントとWordの得意なところの使い分けです。
果たしてクラウドは安全なのか?というとそれはよくわかりません。
ただ、今までクラウドで情報流出が装置の故障で起きたことは聞いたことはないので、故意にしても事故にしてもパスワードを外部に漏らしたらアウトですが、そうではない限り大丈夫と言えます。
パスワードを総当たりで探されれば安全ではないですが、だからパスワードは安全に安全を考慮して考えましょう。
そのうえで総当たりでパスワードがバレてしまうのであれば、その責任はもっと違うところになるのではないかと思います。
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