Excel関数の教え方

今日はExcel関数の教え方、僕はこうしてるというのをお話します。
人に伝えるときのテクニックのお話です。

Excel関数は使えてナンボ

いろいろな関数がExcelにはあって、覚えようと思ってもそりゃ無理なんじゃないかなと思うくらいで、実際に全関数を暗記している人はいないと思いますが、もしかしたらいるかもしれないですね。そういう方は尊敬します。私も関数を何も見ないですべての関数は使えないです。財務系の関数と、一部のビブンセキブンを使うような統計関数は覚えていません。なぜかというと財務のことが理解できないからと、高度な数学が理解できないからです。
それで、事務やオフィスで一般的に使う以上の関数の使い方は、だれかに聞かれたら、あn、この関数を使えばいいんじゃない、くらいの提案はできるようにしています。
だって、いつビジネスチャンスが訪れるかわからないもんね。
ということで、すべての関数は知らないですが、ほとんどの関数を長年使ってきました。
そんな中、Excel関数はExcelを使う上で大事なファクターです。しかし、次のようなことで考えないと、せっかくの知識が宝の持ち腐れになってしまします。これは避けたいなと思います。
例えばMAXIFS関数があります。
割りと標準関数に近い感じもするので、教科書なんかにも詳しく書いてあったりします。
これは最大値を求めるMAX関数とある条件に当てはまったセル個数を出すIFS関数の合わされたもので、ある条件に当てはまるものの中で最大値を求めるという関数です。
考え方はシンプルなので、ちょっとおさらいしてみましょう。

この表での得点の最大値はいくつでしょう。
答えは6行目、チームBの12点です。
では、チームAの最高得点は?
このような質問をされると、人間は一発で答えを見つけられます。
このくらいのデータだと、Aチームの全データを抜き出してみるのも難しくないです。
2行目と5行目だけにAチームのデータがあって、そのどちらが大きいか見て、5行目のほう、と判断しましたよね?もしかすると違うかもしれないですけど、なんらかの報告で、答えにたどり着けましたよね。
こういう条件に当てはまるものを見つけてその中の最大値が出せます。
その場合の計算式は
=MAXIFS(B2:B7,A2:A7,”A” )
となります。
日本語にすると、
A2からA7の範囲の中で「A」を見つけ、見つかった行のBからB7の範囲の中の最大値ということになります。
さて、この関数をおさらいしたところで、実際に何に使いましょうか。思いつきますか?関数の動作を理解していても、実際に関数を何に使うか思いつかなければ、その関数は永久につかわれないでしょう。
関数は覚えてナンボなのではなく、使ってナンボなのです。Excelは関数が大事というけれど、実際には使用例を思いつくのが何よりも重要ということなのです。

教科書

だから、パソコンの情報を発信する時に大切なのは、実際の使用例を想定するということが、めちゃくちゃ重要だと思います。
例えば、ビジネスにおいて、数値の最大値って気になります?
売上高最高だった時いつかなーみたいな話であったとしても、その時点で何をしていたかが重要なのであって、実際の最大、という意味が必要なのかは疑問です。
ということで、私の間隔としては、不勉強なのかもしれないですが、MAXIFSをビジネスで使うケースは非常に少ないと、思いました。
では、この関数、存在意義はあるのでしょうか。
そこが教科書や情報の発信の仕方のポイントなんです。
例えば、この関数、紹介する記事の題材は、次のようなものでしょう。無理やりビジネス用に作りました。

上の一覧表から、MAXIFS関数を使って、それぞれの販売先と営業担当者の最大売り上げを出して、その日付がいつだったか調べる、ということをしています。
セルB11には、

=MAXIFS($D$2:$D$7,$B$2:$B$7,B$10,$C$2:$C$7,$A11)

セルB17には、

=INDEX($A$2:$A$7,MATCH(B11,$D$2:$D$7,0))

という計算式が入って、はじめて、このシートが、販売個数の最大値を販売先と営業先ごとに求めて、その日付を調べる、というツールを作ることができました。
でも、さっき言った通り、これ以上になにか発展的なことがあるかというと何の役に立つのかなという印象はぬぐえません。
こういう関数を紹介する記事を書いてていつも反抗してる自分の中の考え方があるんですけど、「教えるのは使い方だけでいい、その後は読者が考えるから」という考え方なのです。この中には「読者が勝手に考えて何も得るものがなかったら使わないで終わる、それでいい」という諦めがあると思うんです。でもそこであきらめたくないのですね。
せっかく世の中にある関数なのであれば、その使い道はなにかしら想定されているはずだと思うのです。

使い道を考える

ということで、こんな使い方もあるよというのを必死に考えます。
中には思いつかない関数も何個かありますが、やっぱり考えてみるとてみると出てくるもので。
私はExcelの数値の特性に焦点を当て、イマジネーションを膨らましてみました。
日時って、実はただの数値ですよね。
そうです!MAXIFS関数は。条件に当てはまったものの最新日時がわかるんです!

E3の計算式は、

=COUNTIF(B:B,D3)

F3の計算式は、

=MAXIFS(A:A,B:B,D3)

です。

とてもシンプルに求まりました。
これって、こちらのページで紹介しているRF分析の手法なのです。


そもそも最大値ってビジネスのどこに使うかなというのが、もしかしたらあったかもしれないですが、Excelにおいて最大値は最新日でもあるので、その観点にたった使い方をできるだけ紹介していきたいなと思います。
あくまでMAXIFSは最新日を求める関数ではなく、最大値を求める関数なので、その支店はぶれないように。
ネタが思いつかないとか、印象付かないとかの理由で、奇をてらったものになるようなことはできるだけ避けて、公式な使い方と、それにある考えを応用していくと新しいものが生まれる、という記事を面白おかしく発信していければなと思います。

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