日商PC検定データ活用1級

日商PC検定データ活用1級という試験があります。この試験は、Excelの試験の中でも最強に難しいもので、私も先日受験してみましたので、どんな試験かご紹介したいと思います。

日商PC検定データ活用とは

日商PC検定という試験はMOSなどに比べるとあまりなじみがないかもしれません。日商とは日本商工会議所のことで、日商簿記検定はとても有名なので聞いたことがある人もおおいかと思います。その日商が行っているWordとExcelとPowerPointの試験が日商PC検定で、そのExcelの検定がデータ活用分野なのです。

試験の詳細はこちらから。

日商PC | 商工会議所の検定試験
各級のレベル1級企業実務に必要とされる実践的なIT・ネットワークの知識、スキルを有し、ネット社会のビジネススタイルを踏まえ、企業責任者(企業責任者を補佐する者)として、経営判断や意…

内容は、MOSを知っている人はものすごく驚くと思いますが、最終的に回答を得られれば何の機能を使っても構わない検定です。データを集計するのに関数を使っても、ピボットテーブルを使っても、目で数えてもいいわけです。その中から自分が最も操作が早く、結果が正確に得られる手段を使っていく試験です。

基本的にはVLOOKUP関数で複数のデータを結合し、ピボットテーブルで集計するような内容です。

問題のテーマは、MOSのようにビジネスで幅広く使われるExcelの使い方ではなく、Excelを使った経営データ分析のみです。入力規則や条件付き書式といった機能のテクニックはほぼ使いません。

日商PC検定データ活用は古くは1990年代からの歴史があり、その当時の商工会会員の会社としてのニーズはそういった人材がほしいと考えていたのですが、現在においては、上位層のビジネスパーソンや、商社、外資系で求められるスキルであって、中小企業ではもっと幅広いExcelでの一覧表オペレーションスキルが求められるので、必ずしも一致はしていないと感じますし、私としても日本商工会議所に提案したいところです。

確かに日商PCレベルのオペレーションは、対処力という意味ではスキルを図れるものなので、資格を持っている人は、スキルは高いと言えます。

ただ、2級まではよい問題集がたくさんあり、勉強法によっては丸暗記で攻略することも可能なため、どんな勉強をして、勉強の過程でどんなことを学べたかは人それぞれです。

日商PC検定データ活用の勉強法

試験の問題という問題は存在していないので、しっかりとこういう問題が出題されるというはわからないため、1回実際の試験を受けてみて、そこで問題がどんなものが出題されるかを把握し、2回目以降で勝負するという形が理想で、試験は半年に1回なので、ちょうど勉強期間としてもよい時間になると思います。

他の資格試験は実試験を問題把握に使うということはありえません。模擬問題集が数多く発売されているからです。しかし、この試験の1級に関しては問題が皆無のため、対策がまるでできない状況で、そのことからも受験者数が少ないのです。

それではいけないと思いましたので、次のページの模擬問題を作成したのでぜひダウンロードしてください。これも下記のFOMの問題集同様、それほど一致しているわけではありません。

日商PC検定対策問題
日商PC検定の対策問題です。現在、1級の問題が市販されていないので、作成しました。 実際の試験の具体的な採点基準が公開されていないので、解答例は付属していません。 この問題で1級のレベルを把握して、ぜひチャレンジしてみましょう! 日商PC検...

実はFOM出版の2級の問題集に付録として1級の練習問題が1問ありますが、商工会として、このような問題のニーズがあるのかという観点から見て、あまり試験の内容と一致していないように見えました。問題の雰囲気はつかめると思います。一応参考まで。

実際の勉強の内容は、以下の通りです。2級取得後スタートで設定しています。

  • とにかく2級の問題を使って、どんな分析ができるか多角的に自分なりに分析してみること
  • VLOOKUP関数とピボットテーブルだけに頼らず、不定形データにも対応できるようにしておくこと
  • Wordの図形操作でレイアウトが崩れない方法を知っておくこと
  • Wordのスタイルと段落前、段落後の設定方法を知っておくこと
  • 2級の問題は25分で解けるようにしておくこと
  • 自分で問題を作成してみること

これを半年間かけて徹底的に繰り返し学習します。

日商PC検定データ活用の実際の試験の感想

実際の試験内容については触れられませんが、実は思ったより簡単でした。知識試験と実技試験を合わせて90分のうち、最後は10分程度余らせることができました。ただ、確かに見直す時間はありませんでした。

2級の延長ではできないと思っていたので、それ以外にも様々なテクニックを勉強していたのですが、2級の延長線上で届くような内容でした。

しっかりデータ集計をする方法を知っているか、ピボットテーブルを適切に使えるかの基本を知っていることがとても強みを発揮すると思います。

まとめ

実際の試験の内容に踏み入れないので、ぼんやりとしたレポートになりましたが、日商PC検定のデータ活用1級について、まとめてみました。

とにかく今はどんな試験かわからない、ブラックボックスの中の試験ということもあり、受験者がWordとPowerPointを合わせても1年間で3桁いないという異常な少なさなので、もっと受験しやすくする仕組みは必要ですし、そのためには試験の雰囲気だけでも世の中に公開していかないといけないと思いますし、それも商工会議所に提案していきたいと思っています。そのために私にできることは情報発信だと思います。

せっかく2級の延長で受験できるレベルということもあり、このままでいいとは思いません。もっと関心を持ってもらう仕組みづくりを微力ながらしていきたいと思います。

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