高齢者交通事故率を統計学的に紐解く

この記事は旧ブログからの転載です。

今日はがっつり統計学のお話です。
かねてから高齢者の事故数が多い報道について疑問に思っていました。
ここ1か月で、突然、高齢者の事故が増えたかのような印象があります。
増え方があまりにも不自然。
テレビで取り上げられた高齢者が事故を起こしたと思われる車にシルバーマークが張られていないことも情報に不信感を持ったきっかけになりました。
そこで、完全にデータから統計学的に
「高齢者だから事故を起こす」
に反証したいと思います。

公的な情報を使って判断する

情報ソースに丁度いいデータが警視庁にありました。
防ごう!高齢者の交通事故! 警視庁 運転する方へ 高齢運転者が関与した交通事故発生状況(平成26年中)
(現在は最新のデータになっています。当時は年ごとの全体の事故数と高齢者事故のパーセンテージのみでした)
警視庁交通総務課統計のデータなので、これ以上の信頼できるデータはありません。
引用しませんので、プリミティブデータはリンク先をご覧ください。
この推移のグラフでは、全体の事故数と高齢者事故率がデータラベルとして得られるので、そのデータから読み解けるものは、高齢者事故数が事故数と高齢者事故率の乗算から求めることができます。
どんな結果になるかわかりませんが、とにかく事実に基づくデータは多い方がよいので、求められるものは求めていきます。

Excelで判断する

打ち込んで計算した求めた高齢者事故数とグラフ

全体の事故数と高齢者事故率のグラフに関しては、警視庁の元データをご覧ください。

読み取れること

高齢者事故数はほぼ横ばいなのです。
若干の下がり傾向も見受けられます。
これが何を意味しているのかはわかりませんが、少なくとも、増えているような印象だった高齢者事故数が実は増えていないことがわかりました。
今回、私自身は特に統計的な手法を使ったわけではないのですが、元データの時点で統計を集計したデータであったため、元データの意味だけはき違えなければ、ただの乗算と棒グラフだけで、新たな本質を掴むことができました。
これが、Excelのすごいところで、今まで知らなかった、もしくは思い込んでいた印象を、事実をもって新たな気づきとすることができるということを、みなさんにお伝えしたいのです。

まとめ

交通事故は加害者が誰であれ、被害を受けた方やご家族、ご友人、ご関係者には大きな痛手を伴うものです。
理想は交通事故0です。
原因の追求、そして対策はしっかりしていかなければなりません。
データをより深く集め、検討し、比較し、論理的に納得できる答えを見つけないと、間違った対策をしかねないということも提言します。

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