起案と稟議

今日はビジネスで使う用語であり、大事な作業のお話です。
なにかをしようとする時、例えば新商品を開発する、効率化のために外注でソフトを作らせる、商品発表のイベントをする、これらはすべて始まりがあります。
はじまりの多くは企画会議、提案、もしくは誰かの思い付きです。自然発生的に新しいことが始まることはありません。
何かが始まる時、それに関わること、細かいことでも進めるということは、それだけ会社にある金額や人的コストを使います。
要は費用がかかります。失敗やとん挫すれば赤字になりますし、逆に成功すればかけた費用なんか無視できるほどの利益が生まれる場合もあります。
そこで、費用をかけていいか、会社の責任者にお伺いすることが必要になります。

起案

言葉の意味そのままに考えれば、起案とは、こういうことをしたいんだけど、と案を考えることです。提案していなくても案を考えて、こういうことはどうだろう?と思った時点で起案ですね。
ただ、ビジネス的には、自分の頭の中で考えただけ、思いついただけでは、仕事になりません。その内容を誰かにアウトプットした時点で起案となるでしょう。そのアウトプットの形態が、起案書という書類になって、上長や経営層にお伺いをたてることが、起案という仕事になるでしょう。

稟議

はじめにですが、起案のこと=稟議となっているケースも多いです。
稟議とは、これやっていいですかと、上長や経営層にお伺いを立てることです。
稟議書が発行されたら、そのプロジェクトが、会社として、予算的に、コスト的に、そしてブランドイメージ的に進めていいかを判断することになります。
当然、途中で上層の誰かが疑問に思えば説明を求められることもありますし、稟議が通らないこともあります。
でも、それは発案者にとって悪いことだけではなくて、今の状況ではそのプロジェクトは実行できるという判断がされなかっただけであって、タイミングを見て、また少し練り直して稟議書を発行しなおすこともできるかと思います。
稟議書は、社長や上層、役員も審査するので緊張してしまうのですが、ぶっちゃけただの社内文書なので、最悪でも外部に出ることはないので、リスクはないはずです。
一部、社内政治に利用されるケースもありますが、本来そんなのはあっては毒なだけで、必要ないものです。
だからといって、案が思いつくたびに1日に10つも稟議書を毎日のように発行したのであれば、それは業務を止めることに繋がるのでやめましょう。

文書を発行する意味

日本のビジネスはハンコ文化です。
これは悪いこともあればいいところもあると思っています。
特にこの稟議書に関しては、大きなファクターとして働くかなと思います。
ハンコを押すこと=責任がある
これは多くの日本人に共通の認識です。
つまり稟議書に判を押すというのは、その稟議書を見て、理解して、承認したことに責任を持つ、ということです。
これがあれば、見ていない、承認していないのような、言った言わないが発生できなくなります。
多くの場合、稟議書は作成者に戻ってきます。
作成者がファイリングしておけば、言った証拠として記録されています。

まとめ

どうでしたか?この記事でビジネスには起案と稟議という作業があるということが理解していただけますと嬉しいです。
私の主観も大きく入っていますが、私も起案、稟議をはじめてしてみろと言われた時はビビったものでした。
会社のプロジェクトに関わる大事な作業だと認識したからです。
でも、もし間違った起案書を書いても、承認作業で弾かれますし、それほどビビらなくても、まずは発行してしまうということが大事なのかもしれません。
その時、以前に誰かが発行された稟議書が参考になると思いますし、もし本当に不安なら発行前に作ってと言った人に相談してみるといいでしょう。
突然やってくる、佐藤君を別部署の人が今からお客さんのところに連れていくという時も、別部署の人が佐藤君の業務が止まってしまうけど許してねっていう稟議書発行して承認もらってください!

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