Excel®ビジネススキル検定

15-資格試験

サーティファイソフトウェア活用能力認定委員会主催の「Excelビジネススキル検定」で2つある級のどちらも一気に受験してきました。

日商PC検定データ処理1級がExcelのアルティメットだと思っていましたが、この試験の方がアルティメットかもしれません。

今はまだ合格したかわからないのですが、Excelの試験は負けなしの私でも自己採点では不合格です。

かなり精神的にも追い詰められました。

そのくらい難易度が高い試験であると言えます。

従来からあるExcel系試験四天王

私が思う代表的なExcelの試験は次の4つです。この4つが網羅されていれば、まずはExcelについてスキルが証明されると思います。

Excel®表計算処理技能認定試験

サーティファイソフトウェア活用能力認定委員会では、従来から「Excel®表計算処理技能認定試験」があります。この試験は実際にその知識とスキルを活用して、知識試験と実技試験に挑むという試験です。

1級になると、Excelのことを隅から隅まで知っていることが求められます。難易度は高いので勉強コストはかかりますが、試験の問題として解きやすい部類に入ります。しっかり勉強していれば試験時間は余ります。

2級からはマクロの操作が入ります。本格的なマクロアプリケーションを作る試験としては唯一の試験です。

スキルの証明ができるのは2級以上になると思います。

知識試験は選択肢から選びます。

MOS

対して、「MOS」のExcelでは、ひとつひとつのExcel作業を切り取って、作業の一部だけを操作するという実技試験になります。世の中的にはExcelの使い方の基礎部分が抜けているままExcelを使っている人が多いのですが、MOSを勉強することで、こんな便利で時間のかからない機能があったのだと気づくことができます。

この試験も受けやすい方の試験です。

一般と上級レベルがあって、どちらも出題範囲が違うので上級レベルだけ持っていても、スキルは完璧ではありません。一般と上級を持っていることでスキルの証明になるレベルになります。

日商PC検定データ活用

日本商工会議所では、Excelのできることの中でもビジネスデータ分析に特化した「日商PC検定データ活用」があります。これはビジネスでよく扱われる売上データなどを集計し、グラフや集計表を作成し、経営に役立つレポートを作成するという実技試験で、最も実務に近いと思います。

2級を合格していれば十分です。1級に合格するには少しハードルが高いです。

1級の知識試験は論述、他の級は選択肢から選びます。

ビジネス統計スペシャリスト

MOSを主催しているオデッセイコミュニケーションズが主催しているもう一つのExcelの試験が「ビジネス統計スペシャリスト」です。この試験はExcelを使って統計的な処理ができるか

統計の知識を問う選択肢から選ぶ知識試験と、データを処理して答えを導き出す実技試験に分かれています。実技の解き方がユニークで、Excelを使うものの、Excelは電卓と同じように答えを求めるための道具にすぎません。Excelで集計した結果の数値を解答欄に書き写したものだけが採点されます。

Excel®ビジネススキル検定試験の概要

すべてExcelを使った実技試験です。

スタンダード級とエキスパート級の2つの級

スタンダード級とエキスパート級の2つの級があり、スタンダード級が下位、エキスパート級が上位の試験です。

スタンダード級の試験時間は40分で、受験料は7,500円です。

エキスパート級の試験時間が60分で、受験料は6,500円です。

級で違うのは、試験時間と受験料だけです。

問題数と試験時間

試験は大問題3つから成り、各大問題内に1つから5つの設問が含まれます。

スタンダード級だと試験時間は40分の中で3問を解答しますので、1問目15分、2問目10分、3問目15分のように合計で40分になります。

大問題1つ1つの開始のタイミングは自分で決定できます。

出題形式

出題の形式ですが、大問題は会社の上司からの指示があります。例えば「今年の売上金額の月ごとのグラフを見たい」というような指示があります。それに対し、販売データや単価のデータが提示されるので、それを使って求めた答えを解答用紙のExcelファイルの設問ごと回答欄に入力していくという内容なります。

採点は解答用紙のExcelのみで採点されるので、計算の途中経過はどんな求め方でも構いません。

設問は、「商品は全部で何種類ありますか?」や「売上合計値はいくらですか?」「棒グラフを次のように作成してください」のような問題が大問題1つにつき最大5つあります。

採点と合格基準

合格基準は360点中210点です。300点が回答の正確性、60点が効率よく解いたかの採点で解答時間によるかけ合わせる値と正確性の点数をかけた点数となります。

解答時間に対するかけ合わせる値は、経過時間が制限時間の75%まで(制限時間10分なら7分30秒まで)が0.2、経過時間が制限時間の90%まで(制限時間10分なら9分まで)が0.1、後は0となり、100%使い切ると制限時間オーバーで、回答をその時点でやめなければなりません。

この計算方法は一見複雑に見えますが、単純に考えてみると、次のようになります。

制限時間内に終わらせて、すべて正確に答えれば、少なくとも300点取れるので合格できます。さらにすべての大問題を制限時間の4分の3の時間で解ききれば、360点満点です。制限時間に終わらせても、全問が不正解ならば、0点です。逆算すると、それぞれの大問題を70%の正解率なら合格ラインに届きます。

このことから、制限時間ギリギリでも構わないのでオーバーさえしないで、正しく解くことに重点を置きながら解くのがよいと思います。

試験の申込

試験を受ける際は、受験料や試験会場についての詳細情報は近くの試験実施会場に問い合わせて確認し、試験日は試験会場のスケジュールに合わせて選択できます。

申し込み方法は近くの試験実施会場に連絡し、サーティファイに申し込むことができます。

Excel®ビジネススキル検定試験の出題範囲

私の印象だと、Excel®ビジネススキル検定試験の出題範囲というものを明確に説明するのは難しいです。どの機能とどの機能を勉強してればその中から出す、というのが一概に言えないからです。

それよりも、上司の指示があって、その課題可決をどうやって進めていくか考える力や想像力のスキルの方が重要で、その部分はあまりにも抽象的なので説明できません。

ただ、Excel®ビジネススキル検定試験にはデジタル教材があって、その購入サイトにはPDFで出題範囲が書いてあります。

スタンダード級:https://manabijourney.jp/excelbsst/

エキスパート級:https://manabijourney.jp/excelbsex/

関数で言えば、スタンダード級でVLOOKUP関数、エキスパートでデータベース関数が出るとあります。このことから、サーティファイソフトウェア活用能力認定委員のExcel®表計算処理技能認定試験2級がスタンダード級、1級でエキスパート級と言えると思います。

どちらの級も少なくともリボンからの操作する機能はすべてできるようにしておいた方がよいでしょうし、複合グラフのような複雑なグラフや要素の設定などはマストです。ゴールシークの様な分析機能についても両方とも出題範囲に入っています。

スタンダードの認定基準には「基礎的な技能を活用する」と書いてあり、簡単なイメージがありますが、まずはExcelの一通りのことができて課題解決する道具に使えることが「基礎」、そこから先のアイデア勝負をしなければならないのがエキスパート級で求められる「高度な技術」だと言えます。

VBAやマクロについては出題範囲にありませんでした。

どちらにしても、問題の読解力は少なくとも必要です。

具体的な試験の内容

スペシャリストレベルのデモ試験を作ってみました。

ダウンロード

これを見ると、なんとなく試験の雰囲気はわかると思います。

勉強法

この試験に合格するには、Excelの勉強のほかに試験対策が必要になります。試験本番で、試験の出題される文章や画面の操作がよくわからず慌てました。このようなところは事前に把握しておく必要があります。

しかし、私が受験した時点で、模擬問題で雰囲気を把握するような書籍はありませんでした。

しかし、いよいよ問題集が出ます。

こちらは出題範囲の解説があるうえに模擬問題が、スタンダード級、エキスパート級で1問ずつ掲載されています。

1問だけなので、そこで実際の試験に対応できる応用力が身に付くか、それはわかりません。

実は私も受験後に気付いてしまったのですが、前出の模擬問題集があります。

スタンダード級:https://manabijourney.jp/excelbsst/

エキスパート級:https://manabijourney.jp/excelbsex/

この模擬問題集の標準学習時間は両方の級とも2か月で繰り返し学習のために10か月を想定しているとのことです。12か月は受講可能だそうです。

こちらは、実際に模擬試験を使っての学習となるため、出題範囲のExcelスキルについては書籍で勉強し、実力が付いたら模擬試験問題集を使うという形にするのがよいと思います。

これらの問題集を暗記のように学習すれば合格できるか、その確率は低いと思います。このテキストに書いてある方法は、最も効率の良い方法だと言われているもののひとつです。最も効率よく正確に回答するには、その人なりの解答方法があるはずなので、このテキストに書いていない方法も試せる人であれば独学ができます。

まとめ

5つ目のExcel系試験として、Excel®ビジネススキル検定試験をご紹介しました。

MOSくらい基礎力があり、Excel®表計算処理技能認定試験くらいExcelを網羅している必要があり、日商PC検定データ活用の様な実行力があり、解答方法はビジネス統計スペシャリストのよう、という全部が組み合わされた感じがします。

ただ、Excelで自動化をする、効率化ツールを作成するという試験ではなかったです。

実際に受験した感想を交えての紹介でしたので、より具体的に伝わったかと思います。

私がこの試験で精神的に追い詰められたのは、もしかしたら、この試験の形式自体が私に合わないだけなのかもしれませんので、もしかしたら簡単に感じたかもしれません。

でも、やっぱり難易度は高めだと思います。正直、エキスパート級までは持っていなくてもExcelのスキルは証明できそうです。でもせっかくスタンダード級を制覇したら、教材を使ってエキスパート級を目指してもいいかもしれません。

勉強することは確実にExcel力を上げる、そういう試験です。

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