Excelで防犯装置を作る

私は、本当に幸運だったとしか思えないのですが、何も実績のない時期にプレジデント社という大変大きな出版社にお声掛けをいただき雑誌のExcelの特集号の監修をご依頼いただきました。今でもまだその実績があることでなんとかExcelユーザーの中でも少しは名が知れている立場になりました。とはいっても一般的にExcelを普段使っている皆様には全く名前は浸透していないのですが。

そのプレジデント出版が私に声をかけたきっかけというのが、その当時、自分のサイトにExcelの素晴らしさを書くのに、ひとつのできることとして「Excelで防犯」と書いてあり、これはどういうことなのか?と疑問に思われたのが一番のきっかけだったそうです。

確かにExcelというのは表計算ソフトで、数学的な統計処理をしたり、科学的な計算をしたり、たくさんの情報をきれいにまとめたりすると言う、いわばパソコンの中でパソコンの世界の中で動くものというイメージが大きいかと思います。

元々私はハードウェアのエンジニアだったので、誰かが接近したら反応してそれをコンピューターに取り込むと言ったことはむしろExcelよりも得意なのかもしれません。

そのような技術を使って防犯装置を趣味レベルで作っていたのですがその記事がいつのまにかどこかに行ってしまい紛失してしまったのでもう一度書きたいと思います。

まず今1時間で作った物がこちらの動画になります。

黒と透明のキャップのようなものに手を近づけるとExcelのシート上に太陽のマークが現れます。手を離すとそれが消えます。

黒と透明のキャップは赤外線センサーと呼ばれる接近したらある電気信号を出す装置です。接近したか接近してないかの二つの情報しか出すことはできません。

その情報はArduinoという一つのコンピューター装置を通すことによってUSBでその信号をパソコンに送り出すことができます。

その種類の信号のことをシリアルと呼ぶのですが、そのシリアルで USB を経由してExcelを受け取るためのExcelのオプションがEasyCommというものがあって、それで信号を受け取ったものをVBAで処理し、シート上に表示している形になります。しかし残念ながらEasyCommはサポートが終了しております。

1台のArduinoでは、赤外線センサーを一度に10個以上を接続しその信号をパソコンに送り出すことができます。

つまり、10地点で何かが接近したかどうかを判断できるということです。

これは何も防犯だけではありません。着席したらその時刻を記録するとか、IoTという観点では、高齢者の家のトイレのドアに赤外線センサーをつけておいてドアが動いたら家族に連絡が行って安否確認できるといったこともできます。

大昔から考えるとこのようなセンサーやArduinoのような仕組みは、全て自分で作らなければなくて、それもボーナスが3回くらいの費用がないとできませんでした。

今は様々な部品も安くなったので今回の仕組みも1万円足らずで作ることができます。赤外線センサーは一個しか使っていませんが実は10個買ってあります。それでも1000円しません。そのくらい手軽にこのようなことができるようになっているので、コンピューターの中だけのExcelの使い方だけではなく、周辺装置、もっと言えば秋葉原で売っているような電子部品とExcelを組み合わせたExcelの使い方の分野もこれから広まってくるといいなと思っています。

特にこの記事の中では詳しい作り方を書きませんが、必要な装置と部品のAmazonでのURLを載せておきます。少し古い情報で苦労するかもしれませんが、グーグル検索で情報は見つかるはずです。

必要な部品

Arduino Uno

赤外線センサーから入ってくる値をコンピューターにUSBに載せて送信します。安価な互換ボードもありますが使ったことがないので信頼性はわかりません。

赤外線センサー

接近したかどうかを検出するセンサーです。

電線

赤外線センサーとArduinoを繋ぐものです。電線があって半田付けの技術があれば自作しても構いません。今回の赤外線センサーとArudino Unoを接続するならオス―メスの組み合わせの電線がいいと思います。

USBケーブル

Arudinoとパソコンを通信するケーブルです。Arduino Unoではパソコンと反対側の端子は四角いUSB-Bのものを使います。

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