Excelは入力に向いていない話

私はExcelでデータを処理する前に一気に数値や値を入力した経験がほとんどありません。
というのは、Excelはすでにあるデータを分析するツールだと思っているからです。
例えば、売上データを使って請求書を作成する時は、レジに記録されているデータをExcelに取り込んで使います。
日々の出金、入金であれば、出金、入金したタイミングで専用のExcelシートに書き込んでいるはず(もしかしたら一日の締めの作業の時に入力しているのかもしれないけど)なので、それをコピペして使っています。
請求書の請求金額などは月に1回なのでその時に入力するかもしれないですけど、でも日々の業務のデータを月末の締め日に入力するということはありません。

月末に日々の活動データを入力しない理由

月末に一気にデータをExcelに書き込んだ方が効率がいい、そういうものもあるでしょうけど、今回、このように強くそれではいけないと主張するには理由があります。
日々の経済活動は、その時にデータ入力までしてしまうものが一番リアルで、業務としての理解も高いのでデータの信頼性が高いのです。
小学校の夏休み、宿題の絵日記で毎日の天気や気温などを書きました。その日の天気なんて3日もすればなんだったか忘れてしまって過去の新聞を辿ったりしなければなりませんでした。何が起きたなんて平凡な日なら、何をやったかなんて後ではわからないでしょう。
ということがビジネスでも十分あり得るのです。
だから、当日、その事象が起きた時に記録しておくのが大事。
そして後でデータを有効活用する時にそれを引っ張り出して使う仕組みが大事です。

あとでまとめて入力するときに、いろいろなエラーが発生します。その背景にはExcelが今のセルが縦横に並んだ構造になっていることが挙げられます。

Excelはどこにでも入力できる

Excelの入力のなにが嫌いかというと、縦横のセルになっているので、どこにでも入力できてしまうことです。
それが便利だとも感じるのですが、いやいや、やはり人が入力するもの、間違える要素は少ない方がいいに決まっています。
例えば、Excelで購入一覧表を作成した時、このような表になります。

この状態では、購入日に購入元を入力することもできるし、金額に購入物品名を入力することもできるのです。
最もヤバいのは、修正したいときです。
4行目のコアメダル(トラ)の金額を43,000,000に変更したいときに、間違って5行目のコアメダル(タカ)の金額を修正してしまう可能性があります。

このくらいの小さい表ならそんなことがないかもしれないですが、項目が20個を超えているよう表で、データ数が10000個あって、修正ポイントが20ポイントあったとしたら、そのうちの1つくらいは行列がずれて入力してもおかしくはないです。
そこで、次のような入力画面を使って、1件ずつ入力していくような工夫が必要です。

これはExcelのフォーム機能で、Alt+Qに続けてフォームと入力すると出てくる機能です。

これならば一件ずつ入力、修正ができるのでミスは少なくなるかもしれません。
でも、このような1件入力の画面では使いにくい部分もあって、例えば3行目から6行目の金額を同じ金額に変更するというとき、セルD3に変更後の金額を入力して下にオートフィルすれば最も簡単に変更ができます。
1件ごとの入力画面ではそれができません。
また、前の行とほぼ同じデータを入力するような場合、前の行からコピーして作成すれば一番簡単なのですが、それも1件ごとの編集の画面ではできません。
つまり1件ごとの入力画面では、Excelの特徴である効率化できるという部分が薄れてしまうのです。
だからといって縦横にセルが並んでいる画面では、入力ミスする可能性が跳ね上がってしまうのです。

Excelはなんでも入力できる

プログラミングに詳しい方はご存知ですが、普通、何かを入力する時には、その項目が、数値なのか文字列なのか日付なのか、数値だとすれば小数点が入っているかマイナスの値は扱うのかどうかを指定しなければなりません。しかし、Excelのセル上でデータを扱うと、何のデータでも入ります。
これは非常に入力間違いのもとになりえます。

使う人が慣れていまいが、油断してようが、疲れていようが、誤ったデータの入力ができないようになっているのが基本であって、なんでも入力できるExcelは、やはり入力には向いているとは言えません。
ただ、データの入力規則を使うことによって、入力値を制限することができます。
次の設定は、入力規則でメールアドレスしか入力できないように簡易的に設定する例です。

Excelは入力に向いていない

以上の理由から、Excelは入力や変更する作業には向いていないと言えます。
なので、Excelへのデータの入力作業は、できるだけ0であってほしいと思います。

Excelはすでにあるデータを分析するツール

ではExcelは何ためのものなのでしょうか。
はじめに数値を入力しなければ話が始まらないじゃないかという方もいらっしゃるでしょう。
でも、初めのデータは、日ごろから1事象事に記録されたデータであるべきだし、または、さまざまなソフトウェアからデータをエクスポートという形でExcelが読み込める形で取り出せるようにもなっています。
それが取り出せず、一回一回記録された内容を紙に書いてExcelに書いた内容を入力するという仕組みにしかなっていなければ、それはその仕組み全体を見直すべきです。毎回入力するコスト、間違っていないか確認するコスト、間違いの修正が正しくされたかチェックするコストを考えたらシステム改修の金額くらいすぐにできるはずです。
さて、Excelとは入力なしで考えると何を目指しているか、よくわかってきます。
Excelはすでにあるデータを加工し他の形に変えることができる最も便利で簡単ツールと言えるでしょう。
と考えれば、文章を書くソフトでもなければ、仕様書を書くソフトでもないです。
私は、これだけははっきり言います。
処理データのないExcelはもはやExcelではないと。

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